ある日の昼下がり、二人の男が公園のベンチに腰掛けていた。
「先輩、胸がときめくって、いいですよね」
「胸のときめきか・・・」
「実は昨日、すごく胸がときめいちゃいました」
「ほう、何かあったのか」
「はい、見ず知らずの女性に道を聞かれました」
「それで、どんな女性だったの」
「若くて目の澄んだ、とても美しい女性でした」
「それで胸がときめいたのか」
「はい、聞かれた場所がすぐ近くだったので、案内がてらに僕は暫くその女性と一緒
に歩きました。もう胸がドキドキして」
先輩の男は、羨ましげに話を聞いていた。
「ところで先輩は、最近ときめいていますか」
「ああ、胸はよくドキドキするよ。いわゆる更年期障害というか・・・」
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