2016年1月29日金曜日

第8話「幸運の宝くじ売り場」

閉店間際の宝くじ売り場に、タクシー運転手のY氏が駆け込んだ。

「まだ間に合いますか」

「大丈夫ですよ」

Y氏は数字を記入したロト6のマークシートを店員に差し出した。もう何年も買い続

けている数字である。そして百円玉を二枚置いた。

「危うく買い忘れる所だったよ」

「間に合って良かったですね。今日が抽選日です、当たりますように」

そして次の日、Y氏は再び宝くじ売り場にやって来た。

「実は昨日買ったロト6が一等に当選したので報告にと思って」

「まあ、買い忘れそうになっていたあの数字が、まさか当選数字だったなんて」

「それがね、昨日急いで買った当選数字と同じものを、実は別の日にも一つ買って

いた事に気付いて・・・」



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