閉店間際の宝くじ売り場に、タクシー運転手のY氏が駆け込んだ。
「まだ間に合いますか」
「大丈夫ですよ」
Y氏は数字を記入したロト6のマークシートを店員に差し出した。もう何年も買い続
けている数字である。そして百円玉を二枚置いた。
「危うく買い忘れる所だったよ」
「間に合って良かったですね。今日が抽選日です、当たりますように」
そして次の日、Y氏は再び宝くじ売り場にやって来た。
「実は昨日買ったロト6が一等に当選したので報告にと思って」
「まあ、買い忘れそうになっていたあの数字が、まさか当選数字だったなんて」
「それがね、昨日急いで買った当選数字と同じものを、実は別の日にも一つ買って
いた事に気付いて・・・」
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