ある日曜日、よくある家族の風景が、そこにもあった。
昼過ぎだというのに、ゴロゴロと布団にくるまる夫。宿題を放り出して、ただゲーム
に熱中する息子。ベランダ越しに外を眺め、物思いにふける妻。
ーなんて、つまらない休日かしらー
妻は思い描いていた休日とは、まるで程遠い現実を嘆いた。
ー退屈な結婚生活なんて意味がないわー
そして妻は結婚を後悔した。そこへ、どこからともなくアナウンスの声が・・・。
「こちらは廃品回収です。古新聞、古雑誌、その他だらしのない亭主、勉強しない
子供を抱えてお困りの方は・・・」
確かに、そう聞こえてくる。
ー頼もうかしらー
妻はニヤリと微笑み、玄関の扉を開けた。
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