二世俳優のY氏は父を亡くした。すると父のコネによる恩恵を失い、忽ち仕事が激減した。親
の七光りとはそういうものだ。
そんな時、父の親友でもあった映画監督がY氏に声を掛けた。
「俳優生命を賭けて、俺の映画に出てみないか」
Y氏は監督の助け船に乗った。
その後、撮影は順調に進んでラストシーンを迎えた。刑事役のY氏が、ロシアンルーレットで
命を懸ける場面である。
「生死の確立は二分の一だ。さあ、引金を引け」
マフィア役に促され、Y氏はピストルをこめかみに当て...
映画は封切りと同時に話題となり、特にラストシーンに見るY氏の迫真の演技は非常に高い
評価を得た。
使用されたピストルには実弾が込められ...
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