ーあれは何だったかな...ー
Y氏は、ここのところ物忘れがひどい。
その日、Y氏は昼過ぎから買い物に出掛けたが、いざデパートに着いてみると何を買
いに来たのかさえ忘れてしまう始末だった。
仕方なく何も買わないまま、Y氏は手ぶらでトボトボと家路をたどる羽目になった。
そして自宅マンションに到着し、鍵を閉めていた事さえも忘れて玄関のドアを開けよ
うとした。
すると...、なぜかドアがスッと開いてしまったのだ。
ーあれっ、鍵は閉めた筈なのにー
ふと、Y氏の記憶が蘇った。
ー空き巣かもしれないー
直ぐに警察へ連絡をすると、駆け付けた警察官が事情を確認してY氏にこう告げた。
「ここは、あなたの部屋のちょうど真下なのですが...」
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